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自分の中に毒を持て

駅の本屋さんに、岡本太郎氏の『自分の中に毒を持て』が平積みされてた。正直、何故今? という感じ(^ω^三^ω^)

自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間

自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか (青春文庫)

 

私はこの本を6年前の2010年に読んだのですが、当時ものすごく感銘と刺激を受けて、ものすごく影響を与えられた一冊です。

 

当時の読書感想も一緒に見つけたのでコピペ。

愛読書。一個の人間が世界に放った生き方、人生。多くの人に読んで欲しい本。1988年に書かれていながら現代に通ずる問題が多く書かれているし、何より何故これを勧めるかというと、彼はピカソやなんかみたいに天才的に無意識にパッと出来てしまうのではなく、普通の人と同じように悩んだり迷ったりして、自分の中でハッキリするまで追求し、見つけた答えをまっすぐ信じて、一生それを貫いている。だから分かりやすいし、入りやすい。現在に迷いがある人はきっと本書に何か見つけられると思う。太郎氏のエネルギーに溢れた力のある本だ。

何でお前そんな上から目線なの??? っていう文章だけど、思ってることは本当。

 

ほんとに感銘を受けたので多くの人に読んで欲しい反面、余りにも好きな本だったので紹介したくなくて、多分今までどこにもこの本の紹介文は書いたことないんじゃないかな。オススメの本を聞かれたら真っ先に浮かぶ本だけど、あえて紹介しなかった記憶だけある。自分の中でだけの大事な本にしたい気持ちがあるというか。まあ、私がわざわざ紹介しなくても、皆読んでるんですけどね。だから、駅の本屋さんでも、本当は平積みから棚の方に戻したかった(笑) まさか、この本を6年の時を経て紹介するとは。

 

で、話が突然変わるのですが、先日の『溺れるナイフ - yufu blog』という記事で書こうと思っていたものの、余りにも長くなった上、話が訳分からなくなったので書かなかったのですが、菅田くんのこと

また菅田将暉の話カヨ!! って感じなのですが、御容赦ください。

 

いろんなバラエティ番組を見たところによると、彼、今年だけで映画だけでも9本やって、他にもドラマやCM、バラエティ番組、雑誌もこなしてるじゃないですか。「人間なの?」と思って。

で、私は彼の演技がとても好きなのですが、この鬼のように忙しいスケジュールで、あれだけのクオリティの演技をしてるのって本当にすごいなと思うんです。*1

普通はさ、ちょっと手を抜いてしまったりするよ。流れ作業みたいになってしまうというか。

でも、「そんなに忙しいと、流れ作業みたいになってしまわないの?」っていう出演者の問いに「それは無いです」ってハッキリ答えてたんですよね。「流れ作業?どういうことですか? そんなこと考えもしなかった」みたいな感じで。…それが、すごく格好良かった…!

 

私は高校から音楽の道に進みましたけれど、同じ学校出身でも、国際コンクールで優勝したり、有名になった演奏家が何人かいるわけですよ。大学時代に、そんな素晴らしい演奏家(卒業生)のひとりと話す機会があったのですが、これはあくまでも私の印象なんだけれど、その人の発した言葉で、全力を注いでるのでなくて、小手先でやっているときもあるのかなと捉えられるような一言があって、なんだか勝手にちょっと失望したことがあるんです。私の捉え方が悪かったのかもしれないけれど、こんなすごい人でもやっぱどこかしら手を抜いてんのか、って。いやー、自分だっていつも全力で出来てるわけじゃないのに、有名な人や才能のある人にばっかり「理想」を押しつけるのは間違ってると思うんだけど。なんだかあれだね、コウちゃんに「特別」を感じて理想を押しつける大友や夏芽みたいですね。(『溺れるナイフ 』)

 

私は、中学時代にそういうクセみたいなものが出来たと自分では自覚しているのですが、

自分は恋愛体質とは対極の立ち位置にいる存在だと思ってはいるけれど、恋愛とは違う意味で、意識下でも無意識下でも、常に「好きな人」がいないとダメなタイプなんですよね。「目標」や「理想」というか。

日々を生きてるのって多分、その「理想」の自分になるためなんじゃないの、と思っているわけなんですが、ピアノだけにとどまらず、生き方とか、感性とか、表現方法とか、「理想像」みたいなものがいつも(無)意識の中に混沌と存在していて、どこか追い求めているんですよね。

 

例えば、すごい人を夢中で追いかけててなかなか追いつかなくて、そういうのを高校時代、友達に打ち明けたときに「それはその人がすごすぎるんだよ。出来ないのが普通だよ」みたいなことを言われたことがあって、その言葉を聞いた途端、妙に冷静になった自分がいたんですよね。ああ、そういう風に考えるんだ、って。

まあ、猪突猛進で追いかけてたところから冷静に客観視できるように引き戻してもらったから有難いんだけれど、正直、何かを諦めるのにものすごく都合の良い言葉だなあって失望した。

「天才は孤独だ」なんて言うけれど、孤独にさせてるのって、あなたたちじゃんって思う。そういう人たちが寄り集まって群集化してるからじゃん。岡本太郎氏みたいに、天才を神聖化しない姿勢って、大事だと思うんですけど。だって、そうでないと、世の中がどんどんつまらなくなるよ。

面白い人や聡明な人がメディアに出てきて、バンバン夢を見せたり、知識やらを披露してくれて、「スゲー、俺もこんな風になりたい!」ってたくさんの人々が思えたら、それって素晴らしいことだと思うんだけどな。

 

NYにいたときに、小学生の頃から好きだったアンドラーシュ・シフさんというピアニストのリサイタルに初めて行ったのですが(カーネギー・ホール)、シフさんのバッハを生で聴いて、「何であんなにたくさんの声部をはっきりと弾き分けられるんだろう!」って、すごく感動して。自分もそのとき、難しくて長いバッハのフーガを弾いていたので、そのリサイタル後は怠惰な私に珍しく(笑)、自分なりにどうやったらいいかものすごく研究したんですよね。そしたら、学校の実技試験のときに、普通だったら長い曲だから途中で切られてもいいはずなのに、最後まで全部弾かされてーーまあ自分でも納得する出来で弾けたのですがーーその日の夜、実技の先生から「ゆふ、今日の君の演奏は素晴らしかった!試験が終わったあと、先生方が皆、君の話をしていた!僕は君がとても誇らしい!!」という、珍しくものすごく興奮したメールが届いて。後日先生たちが書いてくださった講評も見れたのだけれど、何人かの先生方がしきりに"Congratulations!!!"って書いてくださっていて、私、試験でそんな言葉を頂けると思っていなかったので、とてもびっくりして、とても嬉しかったんですよね。

 

シフさんみたいに、また、ジャンルも年代も全然違うけど菅田くんみたいに、「理想であり続けてくれる」存在がいてくれることって、すごく有難いことだと思うんですよ。だから、皆、壁を作らないで、追いかけてみちゃえばいいのに、と思う。すごく理想論だけど。でも、理想論だっていいじゃない? そうでないとつまらないよ。明日が平和でなければ誰にも生きる意味がない〜よ。

 

私が最近悶々と考えていたそんなことを、熱い文章で伝えてくれてるのが、冒頭で紹介した、平積みにされていた岡本太郎氏の御本だったなあ…と思って、今回はそれについて書いてみました。長いお話でした。

 

ちなみに、冒頭の本が勿論一番オススメだけれど、私が今回書きたかったことは、こちらの御本にも載ってます。

青春ピカソ (新潮文庫)

青春ピカソ (新潮文庫)

 

 

こんな長々とわかりにくい文章を書いて、読んでくださった方がいらっしゃるのかどうかわかりませぬが、もし読んでくださった方がいらしたら、心から有難うございます。


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*1:それも、台本は全部、翌日の収録分を前日の夜にベッドで寝転んだりしながら読んで覚えて、マネジャーさんですら台詞を覚えてるところを見たことがないらしい。台詞って、覚えればいいってもんじゃないからなあ…血肉となり、役にならないといけないから…しゅごい(^q^)

※2016.11.03放送の『櫻井・有吉のアブナイ夜会』より。しかもそんなに忙しいのに趣味も充実していて、洋服作ったり、ギター弾いたり、漫画を年間600冊読んだりしているらしい。漫画も読んだらすぐ売っちゃったりするらしいし、あんまり色んなことに執着しないでいられる人なのかもしれない