Yufu Blog

ピアニスト、伴奏者、ピアノ講師をしています。 桐朋→ Manhattan School of Music(NY)卒業

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ピアニスト・ピアノ講師の Yufu のブログです♪

「練習したい!」ー子どもの自発性を引き出すちょっとしたきっかけ

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こんばんは、ゆふ(id:lemonpanic)です。


レッスンで、いつもあまりピアノに向かえない生徒さんから、今週は違う反応が引き出せたので、
今回はそれについて書きたいと思います(^ω^三^ω^)




「ガンダムやろう!」

4才の生徒さんが、レッスンの間何度も「先生、ガンダムやろう! ガンダム!」と言うので、「ガンダム……? いまピアノの時間だからガンダムはおうちでやろうね」と返事をしたら、またしばらく経ってからある楽譜を指差して
「ガンダム!」


それは『バーナム』や!!!




「ガンダム」=「バーナム」

どうやら、ずっと『バーナム』のことを『ガンダム』と言っていたらしい。

しばらく何のことを言っているのかわかってあげられなくて、ごめんよ😂😂 先生の頭の中はロボットでいっぱいでした😂😂😂





急にやる気が出てきた?

と、いうのも、今練習している『右手でクギをうつ練習』という曲が妙にお気に召したらしくて。

バーナム ミニブックのグループ1に出てくる曲なのですが、確かにこの曲は私の生徒さんにはみんな好評で、喜んで弾いてくる子が多いです。

今、手元にあるのがアメリカ版の楽譜だけなので、英語表記の画像で申し訳ないのですが、下の楽譜が『右手でクギをうつ練習』という曲。

親指はずっとドの音を押さえたまま、最後まで演奏します。


この「親指は押さえたまま」というのが初めて出てくる奏法なので、子どもにとっては面白いらしく、この曲は自発的に練習する子が多いです☺︎
ちょっとしたゲーム感覚で、楽しんで学べるのって、とても良いことです。


冒頭の4才の男の子も、この曲が気に入って何度も弾きたかったみたい😂
そこまで気に入ってるとは思わなかったよ。
その子はひとつひとつの曲や教材に対してリアクションがすごく大きいから、好きなことと嫌なことがわかりやすい。好き嫌いが強すぎて、困るときも多いけど。笑


子どもに限らず大人にとってもそうだけれど、「出来そうで出来ない」ものは、夢中になって取り組みやすい、というのが私の持論です。
ゲームなども、そうですね。無謀な敵には挑戦はする気すら起こらないけど、出来そうで出来ないクエストは、割とやってみようという気になる。
その絶妙なレベルを目標として設定するのが難しいのだけれど、私は、アメリカ留学時の学科の勉強でも、この方法を使って乗り越えてきました。笑





「楽しい」と思えるかどうか

「その曲はレッスンの一番最初にたくさん弾いたから、今日はそれはもうおしまいね」と伝えたら、「えー! じゃあタンタン(タンバリン)は? 今日はタンタンやる?」と目をキラキラ。

タンタンもやるけど一番最後ね〜〜😂

▲今年から新しくレッスングッズになったタンバリン


私のレッスンでは、最後にソルフェージュ(リズム叩きやおうた)をするのですが、彼はタンバリンが気に入ったみたい。楽しみにしてくれてて何よりだけど、せっかくピアノを習い始めたんだから、指の練習やソルフェージュだけじゃなくて、曲も弾いてみようよ〜😂笑

どちらにしても、わたしは親しみやすいように、使う楽器も可愛いもので揃えているので、生徒さんが気に入って、楽しんで使ってくれるのは嬉しいな〜😆💕
今の時代は可愛いものがたくさんあるから、選ぶ側(先生)も楽しんでしまいますね…🐷笑


その生徒さんは、元々お母さまも習わせるつもりがなかったみたいなんだけど、お兄ちゃんのレッスンを見てたら「僕もやる!」と言って、今春 入会してくれたのです。
でもこれまでのレッスンでは、何度呼びかけても絶対に歌わなかったり、ピアノも、一度失敗しただけで癇癪を起こしてしまい大声で泣きわめいたりして*1「もうちょっと我慢が出来るようになれば、出来ることは沢山あるのに、勿体ないなぁ…」と思っていたのですが、
今回のレッスンを見ていたら
おや、きみ、
もしかして楽しくなってきたね(^ω^)?

と、いう感じでした。笑


今までのレッスンでは、一度泣き喚いてしまったら引っ込みがつかなくなって、「楽しそう」と思えることも、自ら挑戦できない状況にしてしまっていたのかなあ、と( ゚ω゚;)





どうしたら自発的に練習するようになるの?

私自身は、生徒さんが楽しんで学べるように、レッスンでちょっとした仕掛けをいつも作っているつもりなのですが*2、たまに「受け取ってもらえていないのかな?」というような反応が返ってくるときもあります。

でも、そんなときも、本当は生徒さんの心のなかでは「面白い!」「楽しい!」とか、「なるほど、わかった!」と感じてくれていることが、結構あるのですよね。面白いことに。笑
なので、私はこれからも諦めずに、生徒さんたちにボールを投げ続けます!!笑
https://itunes.apple.com/jp/album/catch-ball/id201478063?i=201478498&uo=4&at=1010lqLM





さいごに

一度「楽しい」と思えたら、あとはもう進むだけなので、まずは興味を持たせてあげられるように、そこから伸ばしてあげられたらなぁ、と考えています。


やる気になるきっかけ、好きになるきっかけは、それぞれ違うと思うのですが、色々な生徒さんにレッスンをしていて思うことは、案外ちょっとしたことなんだな、ということです。

「好きな曲を見つけた」「タンバリンが楽しい」「楽譜に描いてある絵が好き」「塗り絵をしてたら楽譜にも目が行くようになった」「難しそうに見えた曲が弾けた」「楽譜が読めるようになった」などなど…、大人にとっては「そんなことだったの?!」というような、本当に些細なことをきっかけにして、いきなりビョーンと成長する子ばかりです。


有難いことに「ゆふ先生に習ってから、音符への恐怖心がなくなって、おうちでも自分から練習するようになりました!」「この本(曲)をやり始めてからピアノが楽しくなった!」と言ってくださる方も何人かいて、きっかけを見つけてくれたんだなあと、私も嬉しくなります。


「楽しい」と感じること、興味の向くものは人それぞれ違うけれど、その子に合った「何か」ーーやる気になるスイッチのようなものを一緒に見つけてあげられる先生でありたいなと思います😊





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*1:私は一度も怒ったりしていないのに、失敗するのが耐えられなくて練習も出来ないみたい😥
でも考えたら、ソルフェージュの時間にタンバリンを持たせてあげたら必ず泣き止んでいた。笑

*2:可愛い楽器を用意するのも、その仕掛けのひとつ。