Yufu Blog

ピアニスト、伴奏者、ピアノ講師をしています。 桐朋→ Manhattan School of Music(NY)卒業

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ピアニスト・ピアノ講師の Yufu のブログです♪

ドストエフスキー『罪と罰』で初めてロシア文学を読破出来た💨

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罪と罰、読了!

初めてロシア文学を読みました

ドストエフスキーの『罪と罰』、今まで「いつか読もう」と思っていた作品ですが、長編なので億劫でなかなか手が出せず。この度ようやく着手し、読み始めたらあっという間に読めました*\(^o^)/*

面白かった!

今まで「ロシア文学?トルストイなら読んだことあるよ!おおきなかぶ!ww」くらいのレベルだったので、こんなに長いロシア文学を読破できて誇らしい気持ち。

読んだきっかけ

そもそも、罪と罰を読むきっかけを作ってくれたのは、4月に読了したこちらの本。

その名も、『『罪と罰』を読まない』。

『罪と罰』を読んだことがない4人の作家、翻訳家が集まり、全く知らないこの名作のあらすじを、読まずに推察していくという対談集。よく考えたなそんなこと(笑)

最年少の三浦しをんさんの頭の回転が良く、どんどん発言してくださるのも見どころ。最高に面白くて、ゲラゲラ笑いながら読みました。
笑える上に、罪と罰を読んだ気になれるから、この本は本当におすすめ。シリーズ化してほしいなぁ

海外作品を読む上でネックとなるものの一つとして「名前覚えられない問題」があると思うんだけど、この本ではマルメラードフを「マメ父」🫛、ラズミーヒンを「馬」🐴など、あだ名をつけてくれてるので、実際に作品を読むときに苦戦することなくすごく助かりました。

作家ならではの視点でお話してるのもすごく面白かった!
「確かおばあさんを殺す話なんだよね」「6部+エピローグの構成らしい」「しをんさんだったら何部で殺す?」とか、流石すぎる考え方😂😂

そもそも、罪と罰って長いからてっきり長い期間を描いてあるのかと思ったら、たった14日間+エピローグっていうのがびっくり。しかも「ロシア報知」での連載小説だったらしい。それを知るだけでもハードル下がらん?

この本を読んだことで大体のあらすじや構成、登場人物を把握したので、「面白そう!今なら読めるかも!」と思って、読み始めました。

っていうか私は単行本で読んだけど、いま文庫本の商品説明見たら矢部太郎の解説漫画がついてるらしい!気になる!そっちも読むわ
 

手塚治虫版もあるよ

ちなみに手塚治虫さんも愛読書だったようで、漫画があります。本編読む気はないけど簡単にお話の雰囲気を味わってみたいよって人は良いかもしれない( ◜◡◝ )💡

 

選ばれたのは、光文社文庫でした

私は亀山郁夫さん訳の光文社文庫で読みました。非常に読みやすかったです。

新潮文庫・角川文庫・岩波文庫は上下巻で、光文社文庫は全3巻なんだけど、なんとなく新訳のほうが読みやすいのではないかという気がして。三浦しをんさんも光文社読んでたし。

案の定、亀山さんの計らいで 登場人物の呼び方が統一されていたり、読みやすい工夫がされていました。

そして亀山さんの解説(読書ガイド)が巻末にかならずついていて、それもかなり読み応えがあって面白かったです。
ラスコーリニコフとソーニャの家の形の考察や、ラスコーリニコフとスヴィドリガイロフの比較など、「普通に読んでしまったけどそんな意図があったのか!」と膝を打つことも多くて、宗教のことや時代背景、著者のこと、ロシア文化やロシア語のことなども勉強になるしオススメ。

登場人物紹介のしおりがついてるのも有り難かった!!


でもね、実はわたしは表紙は角川文庫が好きなんだよね。格好良いから。笑

 

何でこんなに長いのよ

最初はなかなか話が進まなかったけど、老婆殺しのシーンは緊張感があり、手に汗握る展開で、超スピード。
このあたりからは一気に読めました。


全3巻まであって(光文社文庫)、何でここまで長くなるかって考えてみるけど、一人ずつがすごい長台詞喋りまくるのもあるし、何より1日が長いのよ。だって聞いて、第2巻って465ページあるんだけど、これって1日の出来事*1なの。そんなことある!?
「朝お会いしましたね」とか言われても、「えっ、こんなに長々と読んだのにまだ同じ日だったの!?」ってなってしまった😂😂😂


ほかにも第1巻で、主人公ラスコーリニコフの母からの手紙が出てくるのだけど、なんとp.75からp.97までずっと手紙!便箋2枚にびっしりと書いてあったらしいけど、どんな便箋だ!!A4の便箋?!
ラスコ母はたぶん老眼ではないんだな……と思った瞬間だった。手も疲れるわ。

大体ドストエフスキー自身がこんなに長々とした小説書くくらいだから、書くことが苦じゃないんだろうね。
でも私だったら多分無理、こんな長い手紙貰ったら引いちゃうかも。ヒェッ、端的にまとめてくれ〜ってなる。
皆さまはどうですか?😂


共感が出来ないよ

この小説に挫折する人がいるとして、きっと理由としては長編小説ということと、あと登場人物に共感しにくいっていうのがポイントかなと思う。

主人公を始め、ちょっと頭のおかしい人たちが沢山登場するから、何なんだこの人たちは!?ってなる可能性が高い。
これを面白がれたら楽しく読めると思います。

結局私は、情に厚く、常識人っぽい友人・ラズミーヒンくんがいちばん好きでしたね。主人公を常に気にかけて、わざわざ息子を訪ねてきたのに放っておかれている母娘をフォローして甲斐甲斐しく世話したり、人情味溢れる。何があっても主人公を見捨てない漢気溢れる良い奴。何でラスコと友達なんだろって思ってしまう笑


さいごに

最初は少し時間がかかってしまったけど、面白かったので、たぶん1冊3〜5日くらいのペースで読んでしまった気がします。分厚い本だけど、そんなに怯むことなかったな、という感じで、読むきっかけを与えてくれた『『罪と罰』を読まない』には本当に感謝。

流石こんなに長く親しまれている作品だけあって、読みごたえ十分の面白い読書体験でした🤲✨✨
他のロシア文学も読んでみたいという気持ちにさせられた!

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*1:読書ガイドを含むので本編はもう少し短い