Yufu Blog

ピアニスト、伴奏者、ピアノ講師をしています。 桐朋→ Manhattan School of Music(NY)卒業

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ピアニスト・ピアノ講師の Yufu のブログです♪

海外に引越した生徒さん&初心者の方からの質問コーナー

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やっとあたたかい気候になってきましたね!
そろそろ春物をちゃんと出さなければ…(笑)



引越しした生徒さん


すごーく頑張っていた6才の生徒さんが、ついに海外にお引越ししてしまいました。寂しい(^ω^三^ω^)

半年前に来たときは楽譜も読めなかったのに、おうちで沢山練習して勢いよく進めていって、今や楽譜も読めるようになり、教本も4冊終わりました(5冊目も半分以上終了)。

保護者の方が、この半年間を振り返って

個人レッスンに来て本当に良かったです!
半年前は楽譜も読めなかったのに、こんなに弾けるようになって…。あのままグループで続けていたら、多分まだのんびり『きらきら星』とか弾いていたと思います。こんなに出来るようになるなら、あと一年早く来ればよかった…!
*1*2

と仰っていましたが、私は保護者の方がきちんとレッスンでの注意点を理解して、おうちでお子さんをサポートしてくれたおかげで、大きく成長したんだと思います。


「ぎりぎりまで先生に習いたいです」と、引越し準備に追われながらも渡航2日前までお教室に来て、いつもと同じように10曲近く練習してきてくれました。しかも全部合格。すごい!
金色のシールを楽譜に貼って、大きな笑顔で帰って行かれました。



ピアノに限らず、楽器演奏というのは、基本的に「職人芸」と言われているくらい、普段の練習が身を結ぶものです。

1週間に1度のレッスンであれば、残りの6日間、どれだけおうちで練習出来るかが勝負です。
レッスンで注意したことを確実に次のレッスンまでに直すことが出来れば、更にステップアップした内容に進めますから。


後任の先生には、私の学友を紹介したので、これからも是非ピアノを頑張っていってほしいなあと思っています。

そんな彼女が最後にくれたお手紙の一部がこちら。

まさかの間違い探し!!!
意外と難問で笑った😂😂😂😂😂

「みんなに見せてあげていいよ!」と言うので、ぜひ皆さんも挑戦してみてください(笑)
上の絵と下の絵で、違うところが4つあるらしいです。解答が知りたい方は→*3
ちなみに私は3問正解でした😂


Eちゃん、また日本に帰ってきたら遊びにおいでね!いつかまた一緒にピアノを楽しみましょう。
Good luck!!!!!✰✰✰✰✰




保護者の方からの質問コーナー vol.2


久々にこのコーナーもやってみます♪

vol.1は、下記リンクをご参照ください。1年も前の記事なんだぜ…(笑)
yufupiano.hatenablog.com


新年度になって、新しい生徒さんもたくさんいらっしゃっています。
今回は、新しく入られた保護者の方から聞かれたご質問を、シェアしたいと思います。


これからピアノを始めようかな…と考えている方に参考になるかも?

ピアノは買わないといけないですか?

結論から言うと、おうちに用意して欲しいです。


本当を言うと中古でも本物のピアノがあることが理想ですが、ひとまず電子ピアノでも良いです。

でも、鍵盤の少ないキーボードではなく、鍵盤が88個あってペダル付きのものが望ましいです。(弾く曲が限られるのと、変な癖がつくので)


10万以下でも、ヤマハの電子ピアノが買えます。

電子ピアノなら出来ればヤマハ、カワイが良いけど、安価なものを求めるなら他にも色々あります。


バイオリンなどは、体の大きさに合わせてサイズを変えていかないといけませんが、ピアノは一度買ってしまえば長く使えますので、長い目で考えてください。


上手になりたい人は、最初から本物のピアノを手に入れた方が絶対に良いです。電子ピアノだと、やっぱりどうしてもタッチに癖がついてしまいますので。


本物のピアノを持っている人と、電子ピアノの人では、歴然とタッチや音色に差が出てしまうのが現実ですし、
レッスン内で出来たことも、電子ピアノで練習している人は、次のレッスンでまた元に戻ってきてしまうことが多いです。


これは、電子ピアノと本物のピアノで、音の鳴らし方が全く違うからです。楽器が違うと考えて頂いたら分かりやすいと思います。


電子ピアノから生ピアノに変えると、確かに音色は変わってきますが、長年の癖をとるのにまた時間が掛かります。


練習したくないので、宿題は出さないでください。ピアノは続けられるのなら買います。

質問ではないですが(笑)



ところでこの間、講師仲間と話していたら「ピアノを習うのに家にピアノがない」ということは、「スイミングを習うのに水着がない」のと同じだという話が出て笑いました。
だけど、それも言いえて妙だな…と思います。



これは例え話になりますけれど、たとえば、水着がないのにスイミングを習いに来ますよね。そうなると、当然普通プールには入れません。
そうなると、レッスン時間に出来ることと言えば……*4


毎回水辺で、水を触るだけ。
足だけ浸かってバタ足だけなら出来ますが、泳ぐことは出来ません。
泳げないけど、レッスン時間はずっとプールにいなければなりません。



これって楽しいですか???(^ω^)



いや、楽しければ別に構いませんが!

わたしなら、水に触りたいだけなら、おうちのお風呂で遊んでいた方が断然楽しい気がする、、(笑)


この状況で「うちの子、才能ありますか?」「続けられそうですか?」と聞かれても、レッスンではただ水辺にいるだけですから、お子さんが不憫です。成長するチャンスを、みすみす逃しています。


ピアノを持っていないのは、スイミングで水着を持っていないことに置き換えると、わかりやすいと思います。とにかく、道具が揃わないと、続くものも続かない。




と、言ってもお教室にはピアノがあるんだから、スイミングの水着問題とは違うんじゃないか、と思うでしょ?



これが最初にお伝えしたことで、楽器演奏は「職人芸」です。

毎日練習して、ステップアップしていくもので、
上手になりたかったらレッスンで言われたことを普段の練習で改善させていく必要があります。


実際、私の生徒さんに、やる気があるのにピアノを持っていない人もいますが、こなせる実力を有しているのに、なかなか出来るようになりません。レッスンで10分練習しただけでも上達するのに、普段練習する環境がないので定着しません。
その生徒さんは「うちにピアノがあれば練習出来るんだけどなあ、、」とよく私に漏らします。



そんな状況でも、とにかく上達したいという気持ちがある子は、レッスン時間内で少しでも吸収しようと一生懸命弾いたり、たくさん質問して帰ります。休み時間も学校で音楽室のピアノを借りて、練習するみたいです。



だけど、それはやる気があって、音楽が特別好きな人の場合であって、普通は出来なかったら嫌になります


単にピアノがないから出来ないんだな、と講師は見ていてすぐに判断出来ますが、子どもには経験がなく、それがわからないので、「弾けない」=「出来ないから面白くない」=「ピアノきらい」と言うかもしれません。反対に、出来てきたら楽しくなって、「ピアノすき」になると思います。


「子どもの意見を尊重したいので…」と仰る保護者の方は多いですが、楽器を用意すること、練習に向かわせてあげることは、お子さんが小さいうちは大人の役割だと思います。好きになるのも、嫌いになるのも、関係性次第かな。
というより、本音を言えば、好きになる必要も別にないと思います。世の中のこと、全て好きでないと続けてはいけないって事もないでしょう。特別好きでなくても、続けていたら、だんだん面白さに気づくということも、沢山あると思うんですよね。



練習しないでも出来るようになるのなら、それは魔法のようで素晴らしいと思いますが、普通は練習しないと出来るようになりません。世の中の音楽家、スポーツ選手等を見ていればわかりますが、どんな天才でも、地道に努力しています。


曲を弾くにしても、やっぱり正しい音とリズムで弾かないといけないし*5、「正しく弾きたくない」、「ただ鍵盤を押して音が鳴るのを楽しみたい」だけであれば、おうちや学校のピアノを自由に弾かせてもらえばいいのであって、習うのはオススメしないかな…と、個人的には思います。

発表会は出ないといけませんか?

ご家庭の都合などもあると思いますので、強制は致しておりません。


ですが、目標を持って一曲を仕上げること、人前で何かをやり遂げること、緊張感の中で自分に打ち勝つことなど、ピアノ以外にもたくさんのことを学べる良い機会ですので、是非出演していただきたいです。


発表会では、いろんな年代の他の生徒さんの演奏も聴けますし、たくさんの刺激を受けて、発表会のあと、ピアノへの姿勢が向上して、実力アップする生徒さんが多いです。


さいごに

如何でしたでしょうか?


他にも何かご質問があれば、いつでも募集しております\(^o^)/
peing.net


ピアノは場所を取るし、続けられるかわからないのに購入に踏み切る勇気がない…というお気持ちは、とてもよくわかります。


ですが、以前(記事でも書いたと思うのですが)あるピアノの営業さんが仰っていた

良い楽器があれば、楽しくなって、続くようになる。続かないことを考えて、最近は玩具のピアノや、タブレットのアプリなんかで試す人がいるけれど、変な手の癖がつくだけで、続くはずがない。良いものがあるから、続くんです。前提がまず違います。

という言葉が、忘れられません。


「子どもに判断能力があるのか?」という話をしたのも、私自身はピアノの練習が好きではなかったからです。
というか、好きな人の方が少ないと思います(笑)


勝手に弾く方がそりゃ楽しいです。誰でもそうだと思います。
だけど、きちんとしなきゃいけない場所ではきちんとする、家では時々遊び弾きもしよう、など、ピアノを通じて、スイッチの切替えも、私は学べました。


親がやらせてくれたから、私もピアノをここまで続けてこられましたし、今ではピアノをやらせてくれた親に感謝しています。


先日、ピアノを習っていた方から、「引込み思案な性格だけど、発表会に出ていたことで舞台度胸がついて、人前で堂々とプレゼンが出来るようになった」という話を聞きました。
ピアノの経験が他のことにも活かせるなんて、素晴らしいことだなと感動しました。


そんな風に、ピアノの経験が、これからの人生で何らかの形で役に立ってくれれば、教える側としても、こんなに嬉しいことはないと思います(*´∀`*)




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*1:個人/グループレッスンのどちらが良いかという話ではなく、どちらがその子に合っているかという話。個人レッスンだと、わからない部分をクリアーに出来て、得意なところはどんどん、苦手な部分はじっくりと、自分のペースで進めることが出来る。皆でわいわい楽しく進めていきたい、周りの子たちから刺激を受けたいのであれば、グループレッスンが向いていると思います。

*2:『きらきら星』に罪はない(笑)

*3:ハートの形、左の人の頭の色、右の人の頭の形、左の人の体の形が上は尖っていて下は丸くなっている

*4:普通に考えて、水着がないとお断りされると思うので、あくまでも想像上の話です。

*5:作曲家がそのように「弾いてほしい」と思って楽譜に記しているわけですし、例えばこれが伴奏や合奏になったら、確実に人とずれますよね。