Yufu Blog

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ピアニスト、伴奏者、ピアノ講師をしています。 桐朋→ Manhattan School of Music(NY)卒業

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ピアニスト・伴奏者・ピアノ講師の芦谷ゆふのブログです♪

An accidental meeting with 吉田松陰

いま、山岡荘八さんの『吉田松陰(1)』を読んでいます。

吉田松陰(1) (山岡荘八歴史文庫)

ずっと読みたかった本なのですが、近隣の本屋さんには何故か在庫がなく、なかなか読めなくて。池袋駅で友達と待ち合わせた際、早めに着いたので、三省堂書店をぷらぷらしていたら見つけました。これを見つけたときの感動といったら! 大学生のとき、新宿の紀伊國屋本店で、絶版になっている『吉原幸子詩集 (現代詩文庫)』が普通に陳列されているのを見つけたときと同じような気持ちになりました。

三省堂書店池袋本店には夏目漱石氏の『初版本復刻版 こゝろ』もあって、一人で昂まりました。すっごく欲しくなってしまった。八千円!笑

初版本復刻版 こゝろ (岩波文芸書初版本復刻シリーズ)

 

本屋さんの話はいいのですが、冒頭に紹介した『吉田松陰』を 電車の中で読んでいたら、たまたま隣りの席に座った殿方が、司馬遼太郎氏の『世に棲む日日(一)』を読んでいました。

世に棲む日日(一) (文春文庫)

『世に棲む日日』は、前半が吉田松陰、後半は高杉晋作にスポットを当てた全四巻の作品で、私も今回、吉田松陰についての本が読みたかったので、読むかどうか検討した作品でした。インターネットで調べていたら、山岡荘八さんの方の評価が良いように見えたので、私は山岡さんの小説を読んでいるのですが。晋作さんについての本は、他に読みたいものがありますしね。

 

電車で、たまたま同じ車両で、たまたま隣りに座った二人が、別の本とはいえ、同じ吉田松陰の本を読んでるなんて偶然、なかなかないのでは?!

彼が本を読んでるのを見たときは「あ!」と思ったのですが、自分が本を読み始めたらそちらに集中してしまって、隣りで司馬遼太郎版の吉田松陰の本を読んでる方がいることなどすっかり忘れてしまいました。

しばらくして、いきなり隣りから「それ、何ですか?」との声が。驚いて振り返ると、先述した隣席の殿方でした。本の世界から直ぐに戻りきれず僅かに混乱していた私。

 

「あ、僕もいま吉田松陰の本読んでて。僕もいま平戸なんですけど、内容は同じなのに、書いてあること違うなあと思って」

「え…?」

「平戸です。これ」

私の開いているページにある『平戸』という単語を指差す彼。

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え、まさか隣りから一緒に読んでたの?!視力いいですね!!<●><●>

そのとき私は、平戸よりも、当時松陰が見ていた蘭船のほうに想いを馳せてたので、平戸と言われてもすぐにぴんと来なかったことに反省した。平戸入ったばっかりだったってのもあるけど。笑

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彼は、私が読んでいる本が、同じ《吉田松陰》について扱っていながら別の本だったので、何の本を読んでいるのか気になったらしい。「歴女なんですか?」って聞かれたけど、《歴女》という言葉の定義をよく知らなかったので、とりあえず「違います」と断っておいた。だって、《歴女》って、女優の杏ちゃんみたいな人のこと言うんでしょ。彼女、かなり詳しいじゃないですか。私は好きなだけで、全く詳しくはないよ。

でも、あとで調べたら、単に歴史が好きな女性も《歴女》に分類されるんですね。知らなかった。広義すぎるやろ。広義ならば私も歴女だったかもしれないわ。かと言って、何も知識ない奴に「私、歴女なんですぅ〜」とか言われたら、とりあえず黙れよって思いますよね。私は思います。全然関係ないですけど、ちょっと本が好きなくらいで「本の虫なんですぅ〜」って言う人もイラっとします。森へお帰り。

?参考: 歴女(れきじょ)とは - コトバンク

 

話していたら、お互いに吉田松陰の前に司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を読んでたことも判明。同じ流れですね〜と談笑。突然話が盛り上がる初対面の私たち二人を、車内のおじさんたちは不思議そうに見つめていた。

 

彼によると、「このあたり、吉田松陰が訪れたことあるの知ってます? あ、その今読んでるところの後、松陰が脱藩するんですけど、今通ってるあたりを訪れていたことがあるらしくって。石碑もあるんですよ〜」とのこと。えー何それ知らなかった超楽しい!なんかさらっとネタバレされた気がしたけど、歴史小説なんて、大まかなストーリーは知った上で読んでるんだから全然OK!そういえば、この間友達が「映画の『君の名を。』を観たいって話したら最初から最後まで全部ネタバレしてきた男がいて超萎えた〜」と愚痴ってましたが、歴史小説に関してはネタバレ割とOK!寧ろ有益な情報有難うございますって感じでした。*1

しかし、自分の身近にも、かつて歴史人物が生きていたと考えると、なんか浪漫がありますよね。ていうか、昔の人って徒歩で来てたんだなぁと思うとすごくないですか。本州の端っこにある山口の萩から、徒歩で江戸まで来てるんですよ。それを考えただけで私は気が遠くなるよ。体育の持久走で、そこらへんを一時間走るだけでもちょっと憂鬱になるっていうのにさ。

 

すると彼が、「そういえば吉田松陰と坂本龍馬がニアミスで会ってたかもしれないの知ってます?」と。

 

はい?!?!?!?!?!

 

あのね、まず言わせて。

私、そもそも吉田松陰に興味を持ったのが大河ドラマ『龍馬伝』なんです。私は毎回見ていた訳ではなかったのですが、父が時々見ていて、それを横からチラッと見たときにたまたま松陰先生が出ていて、龍馬と「僕は黒船に乗る」みたいな話をしていて「こんなキョーレツな面白い人が幕末の世にいたんだ!」とびっくりしたんです。だから私の記憶によると、吉田松陰と坂本龍馬は、ドラマの中では会ってたんです。

ただ、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』第二巻によると、吉田松陰は坂本龍馬に会わずして亡くなっているのですよ。ひっそりと。それはもう悲しいくらいにさらっと死んでた!たったの二行程度で伝えられる訃報。それを読んで、二人が出会わなかった事実に私は落ち込んだんです。司馬遼太郎さんが言うなら二人は実際は会わなかったのかなって。脳内でさだまさしの『防人の詩』がガンガン流れた。

 

「え、待って。でも『竜馬がゆく』で二人は会ってないじゃないですか!!」

「うん。でも、会ってた説もあるんですよ。松陰が、龍馬がいた千葉道場の近くまで行ってたことがあるらしいんです。だから、いろんな資料を照らし合わせてみたら、もしかしたら二人は会ってたかもしれないんですよ」

「本当に?! ………わあ、もし二人が会ってたら、私………嬉しい////

 

突然の私感○| ̄|_

自分で言っといて、何で最後ちょっと照れたんだろうと思った。この言い方じゃ、まるで私が恋の話でもしてるみたいじゃん。断じて妄想してない!断じて何も妄想してないです!┌(┌ ^o^)┐

 

そんなこんなで、彼が降りる駅に着いてしまったので私たちの会話はここで終わってしまったのですが。

偶然にも、「歴史に詳しいお友達が欲しいなぁ〜」とふと思った翌日の出来事だったので、意外なところで意外な出会いもあるものだなぁと、一日良い気分で過ごせました(ω´∀`ω)


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*1:歴史小説はネタバレはまあ良いにしても、時代小説のネタバレは絶対ダメですよ。