Yufu Blog

ピアニスト、伴奏者、ピアノ講師をしています。 桐朋→ Manhattan School of Music(NY)卒業

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ピアニスト・ピアノ講師の Yufu のブログです♪

ブルグミュラーコンクール 東京ファイナル ※追記有り

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ついに東京ファイナル


今日は、ブルグミュラーコンクール 小1・2B部門の東京ファイナルでした。


会場は、中野坂上にあるハーモニーホール。
160席の小ぶりなホールです。

サイレントカメラの画質の悪さよ…(笑)


写真には写っていませんが、ピアノの奥にはトロフィーがずらっと並んでいて、それを見るだけで「おお!欲しい!」と思ってしまう。


ところで私は会場まで、都営大江戸線で行ったのですが、発車メロディーがブルグミュラーの『すなおな心』でした。

駅に到着するたびにこのメロディーを耳にしながら、気持ちはどんどんブルグミュラーに向いていきました(笑)


直前にピアノが壊れる事件

最後のレッスンのとき、レッスン室に入るなり、Sちゃんのお母様が「先生、大変なことが起こったんです」と一言。


何事かと思ったら、おうちの電子ピアノが壊れて、ひとつだけ音が濁るようになってしまったそうです。
生ピアノだと弦が切れたりするけど、電子ピアノでもそんなことあるのねえ。頑張って練習しすぎたのかな(´^ω^`)


修理に出すと、本番までピアノが無くなっちゃうことになるから、仕方なく本番までそのピアノで練習するしかない状況に。まあ、そんなこともあるよ!


私もこの間、自宅で二本同時に弦を切ってしまって、そのうちひとつなんて、鍵盤が下がったまま戻ってこないからね。こんなので練習してるよ!(それはそれで問題)


ど緊張

本番までの数日間、お母様から届くメールを読んでいると、どうやら相当緊張している様子。


えー、何で? 何があったの?!
と思っておりましたが…「Sちゃんが、本番楽しんで演奏出来ますように!」と私も心の中でずっと念じていました。


実はこの一週間ほど微熱が続いているので、変に移してもいけないし、自宅で応援していようかしらと思っていたのですが、メールの様子からどうやら尋常じゃないくらい緊張してるのがわかったので、これは、と発起して会場に行きました。


会場に着いたらそわそわしている彼女に会いました。
私に近づいて何か話しかけてくるので、目線を合わせて話を聞こうとしたら「先生、最後のところ、どうやって弾けばいいですか?」


今その質問!?\(^o^)/笑


「あのね、レッスンでは先生色々言うし、Sちゃんもおうちで練習してるとき、自分で色々考えながら練習してきたと思うの。頑張って練習したことは、Sちゃんの指や体や頭や心が全部覚えていてくれてるから、あとは楽しんで思いっきり弾けばいいんだよ。普通〜〜に、いつも通り弾きなさい!」と言ったら、「うん」と、にっこり笑顔に。


本番

会場で出演者の演奏を聴いていると、あっという間にSちゃんの順番になりました。


ピアノの前に、見たこともないくらいすごい速さで歩いてきたので、「うわー! 緊張してる!!」と、こっちまで緊張が移り、私の心臓まで早鐘のように!私の座席だけ揺れていたかもしれない(笑)


「この勢いで、とんでもない速さで弾き始めたらどうしよう…」と一瞬心配しましたが、ちょうどよいテンポで、堂々と最後まで弾ききりました。え、逆にすごい!?!?!?
こんなに弾けるのに、一体何をあんなに緊張してたんだ!?!?!?(^ω^三^ω^)



コンクールを受けるということ

結果は、かなり良いところまで行ったのですが、小数点以下の差で残念ながら入賞を逃してしまいました。


ですが、今日は彼女の演奏を聴いて、確実に力がついてきていると誇らしく感じました。あれだけ緊張しながら、あそこまで立派に弾けるのは、よっぽど練習して、実力がないと出来ないことだと思います。
こんなにお指も動いて、上手になって、人前でも堂々と弾けるんだけど、コンクールの世界は厳しいですね。


やっぱり「人前でピアノを弾く」という行為そのものが、ピアノというよりも、自分のメンタルとの勝負だなと感じます。その点で、Sちゃんは流石というか、緊張こそしていたけれど、メンタルが強いところがあると思います。


お母様によると、表彰式が終わったあとに「新しい曲でコンクールに挑戦する!」と意気込んでいたようです。
彼女のへこたれない、メンタルの強さが長所だなあ。


「今日は来て頂き有難うございました。嬉しかったです。
とメールしてと言ってます」と連絡が来て、なんだかぐっときてしまいました。


なんと彼女はコンクール前日も、学芸会で主役を演じたらしいです。秋には、英語でプレゼンもしていたし、何事にも積極的に挑戦していて、本当に素晴らしいと感じます。
ピアノのコンクールで入賞するのは狭き門なので、思うようにいかないと感じることもあるかもしれないけれど、彼女がこれからもピアノを好きで、頑張ってくれるといいなと思います。私も指導者として、もっと頑張ります!


Sちゃん、おつかれさま!よく頑張ったね!!


追記 (12/3/2018)

ブルグミュラーコンクール実行委員長が、昨日のブルグミュラーコンクールについて、Facebookにポストされていました。胸を打たれたのでシェアします。

ブルグミュラーコンクール小学1・2年AとBの表彰式の後には、入賞できなかった大勢の子達が泣きます。

つい、もらい泣きしそうにもなりますが、負けてここまで悔しがれた子達には素晴らしい体験になったはずと充実感を覚えます。

私が子供の頃、唯一得意だったのが「駆けっこ」でしたので、小学校4年生の運動会の徒競走で1位が取れなかった時は、悔しくてゼッケンをビリビリに破って泣き続けていました。その後の人生でもアイデンティティとして自分の心を支え続けたのは陸上競技でした。

ブルグミュラーコンクールでファイナルまで進出できたような子には、「特技はピアノ」と胸を張って今後とも頑張って欲しいです。

リンク元:Facebook:福田成康さんが写真2件、動画1件を追加しました。


ファイナルまで進出出来るということが、すごいこと。


通過したということは、通過しなかった人もいるということ。入賞した人がいるということは、入賞しなかった人もいるということ。


涙の分だけ、きっと強くなります。




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